更年期女性にヨガがお勧めな理由
女性なら誰しも訪れる「更年期」。
この言葉を聞くとまずイメージされやすいのが心身の不調が出るではないでしょうか?
しかし実際にはこの更年期にどんな症状が出るか出ないかにはかなりの個人差があり、ほとんど何も症状が無かったという人もいれば、とても辛くて深刻に悩んでいたという方まで千差万別。
ですので一概に更年期=全ての女性が辛いもの、ではないのが事実なんです。
目次
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更年期とは?閉経前後10年間に起こる心身の変化?
- 更年期に出てくる症状とは?
- 更年期ヨガの科学的根拠・研究データが示す効果
- ヨガが自律神経を整える理由
- 更年期にヨガが役立つ身体面の理由
- 更年期にヨガが役立つメンタル面の理由
- 更年期世代がヨガを始める際のポイント
- よくある質問
- まとめ
更年期とは?閉経前後10年間に起こる心身の変化
そもそも更年期というのはいつなのでしょうか?
女性の最終月経から1年間月経が来なくなった日が閉経と呼ばれ、この閉経を挟んだ前後5年間、合計10年間を「更年期」と呼びます。
ただ、この「閉経」の年齢も実際にはバラバラであり日本人女性の平均閉経年齢は50.5才となっていますが、早い方では39歳で閉経、遅い方では60才まで月経があったなど、閉経するタイミングも年齢の幅がとても広くなっています。
しかしながら40才を超えてくると人間の体の構造上閉経に向かうために女性ホルモンの分泌が徐々に減っていく為、昔との心身の変化を感じやすくなってくる女性も多くいるかと思います。

更年期に出てくる症状とは?
更年期には女性ホルモンの分泌量が減ってくる為、以下のような症状が出やすくなります。
ホットフラッシュ
突然頭や首が暑くなり大量に汗が出て止まらなくなること。のぼせる感覚や体が暑くボーッとしてしまう。発刊後には冷えを感じたり寒気がすることもある。
イライラ、不安
些細なことで不安になってしまったり、今までだったらそこまで気にならなかったことに関してもイライラして怒りっぽくなってしまうなどのメンタルの変化。
ダルさ、倦怠感
身も心もだるくて何もやる気が起きなくなる。すぐ疲れたり約束もドタキャンしたり、食事を作るのも面倒臭くなる。
頭痛、頭が思い
頭が締め付けられるように痛んだり部分的にズキンズキンと痛む。頭が重く首や肩まで痛い気がする。
動悸、息切れ、喉のつまり、手の震え
急に胸が苦しくなったり、鼓動が早くなる。息が苦しくなり深呼吸ができない。喉に何か詰まっているような感じがする。手がプルプルと小刻みに震える。
めまい、耳鳴り、浮遊感
ふとした動きでクラッとする。体がフワフワ浮いてるように感じたり壁や天井がグルグル回って見える。耳の中でキーンと音がしたり耳が詰まっている感じがする。
四十肩、五十肩、関節痛、腕や足の痺れ、体のきしみ
手指の関節が強張り動かしにくかったり関節が痛みこぶができている。肩が痛くて手が上がらない。肩、肘、股関節、足首などに違和感がある。腕や足が痺れてピリピリする。体の筋肉が痛い。
肩こり、首こり、背中の痛み
肩や首のこりがひどく頭痛までする。背中がバリバリに張って痛む。腰が重くだるくて痛い。あちこちの筋肉が張って辛い。
お腹の張り、消化不良、便秘、下痢、逆流性食道炎
お腹のどこかがシクシク痛む、下腹がパンパンに張ってしまう。便秘や下痢をよくする。食べてもないのに胃痛や不快感がある。胸焼け、ゲップ、酸っぱいものがこみ上げる。
太る一方、痩せる一方
食べる量は変わらないのに太ってしまったり食事を減らしても全く痩せない。食べる量が変わらないのに痩せていったりたくさん食べても太れない。
むくみ
朝まぶたが腫れていたり指がむくんで指輪が抜けない。靴下の跡がくっきりついて残り夕方には脚がパンパンに太くなる。
皮膚トラブル
肌が乾燥して敏感になる。モーレツに痒くなったり蕁麻疹や湿疹がよく出る。かぶれやすい。
乳房の張り、乳首の痛み
乳房が張って痛んだり、乳首がピリピリと痛む。
持病の悪化
なりやすい病気、悪かった数値が悪化してしまう。
上記のような症状が更年期におこりえる女性の辛い不調症状ですが、実はこれらの更年期の辛い症状の主な原因というのは、女性ホルモンの減少による自律神経の乱れからきていることがほとんどなのです。
つまり、自律神経を整えていくことで不調を軽減できたり、または更年期の不快症状を予防もできるということになるのです。
そこで自律神経を整えるのに効果的なツールが「ヨガ」になるのです。
更年期ヨガの科学的根拠・研究データが示す効果
更年期にヨガが効果的であることは、近年の研究で科学的にも裏付けられています。
寝る前10分のヨガで更年期症状が改善(日本の研究)
明治安田厚生事業団体力医学研究所の甲斐裕子氏らが行った研究では、更年期症状のある働く女性40人(40〜61歳)を対象に、寝る前に10分間のヨガの動きを取り入れたストレッチを3週間継続したところ、更年期症状と抑うつ度が有意に改善しました。注目すべきは、運動で悪化が懸念されるホットフラッシュも増加しなかった点です。この結果は医学誌「Menopause」(2016年)に掲載されています。
参加者が行ったのはヨガの動きを参考に開発されたストレッチプログラムで、内容は毎週変更されましたが、最後にリラックスした仰臥位(シャヴァーサナに相当)で終える構成は共通していました。特別な経験がなくても取り組める内容です。
参考:Y Kai, et al, Menopause, 2016 Aug;23(8):827-832
13件の研究が示す更年期ヨガの効果(系統的レビュー)
2018年の系統的レビュー(Cramer et al.)では、更年期障害のヨガに関する13件のランダム化比較試験(1306名の参加者)を分析した結果、ヨガは心理的症状、身体的症状、血管運動神経症状(ほてり等)、泌尿生殖器症状のいずれも未治療群と比較して有意に軽減したことが確認されています。ただし、他の運動と比較した場合の優位性は限定的です。
なお、厚生労働省「統合医療」情報発信サイト(eJIM)でもヨガと更年期について紹介されており、ヨガは更年期に関連した症状の短期的な軽減をもたらす可能性がある一方、ホットフラッシュの減少については十分なエビデンスがないとされています。
参考:Cramer H, Peng W, Lauche R. Maturitas, 2018 Mar;109:13-25/厚生労働省 eJIM 更年期の症状
更年期ヨガの安全性
更年期の女性を対象としたヨガの研究において骨折等の重大な有害事象の報告はなく、適切な指導のもとで行えばヨガは比較的安全に取り組める運動とされています。ただし、骨密度の低下や関節の変化が起きている可能性があるため、女性の身体に精通した指導者のもとで始めることが大切です。
ヨガが自律神経を整える理由
更年期の不調の多くは自律神経の乱れに起因しています。ではなぜヨガが自律神経のバランスを回復させるのでしょうか。
自律神経とは交感神経と副交感神経のことを指しますが、交感神経は活動時によく働き、副交感神経はリラックスしているときによく働くという点が、交感神経と副交感神経の大きな違いになります。
一方の副交感神経は、夕方頃から夜にかけて少しずつ優位になっていき、夜間に眠気が出て休みやすい状態へと導きます。眠っている間も副交感神経は優位に働いており、体の休息や修復に関わる大切な神経になります。
この交感神経と副交感神経というのは、一方に大きく傾く訳ではなく、平衡の状態を維持しながら、状況に合わせてわずかに片方が優位に傾くのが理想的と考えられています。
交感神経だけが過剰に高まっていると緊張状態による不調が現れやすくなりますし、副交感神経ばかりが高まっていると日中の活動への悪影響になったりやる気や活力が起きなくなってくる原因にも繋がります。
私たち女性が健康な状態であれば、自律神経は整い自然とバランスが取れた状態です。
しかしストレスがたまりそれらが処理できずにいると、交感神経と副交感神経のバランスがくずれていき様々な不調へと繋がるのです。そして自律神経の乱れから女性ホルモンの乱れにも繋がっていくことで、更年期の症状としての不調が色々と出てくることになります。
ここでキーポイントになるのが「ストレス」。
自律神経を乱す(女性ホルモンも乱す)原因の大元とはこの「ストレス」になるので、私達は日常の中でのストレスをなるべく溜めずに上手に解消していくことが自律神経を乱さない為にも重要になっていくのです。
現代社会を生きていると、テクノロジーの進化に伴い昼夜関係なく多くの情報が入ってくることで常に神経が休まらなかったり、仕事、家庭、友人関係などでも多くストレスが身近にありますが、それらのストレスがかかったとしても、上手く解消方法さえ持っていれば、ストレスを溜め込まずに済むのです。
このストレス解消方法にオススメなのが「ヨガ」になってきます。
何故なら、ヨガではゆったりとした呼吸で無理なく全身を伸ばし、身体を動かしていく事で骨を強くし、全身の血流が良くなるので内臓機能が整ったり、身体の代謝が促されることで身体の巡りが良くなり、慢性的な身体の痛みや強張りを解消し、それらの予防にも大変役立ちます。
また、呼吸法や瞑想を行う事により脳の構造自体を再構築し、メンタルのストレス解消にも大変効果的であることは医学的にも明らかになっています。
ヨガは、ゆったりとした呼吸で無理なく全身を伸ばし、身体を動かしていく事で骨を強くし、全身の血流が良くなるので内臓機能が整ったり、身体の代謝が促されることで身体の巡りが良くなり、慢性的な身体の痛みや強張りを解消し、それらの予防にも大変役立ちます。
また、呼吸法(プラーナヤーマ)や瞑想を行う事により脳の構造や機能に変化をもたらす可能性が示されており、メンタルのストレス解消にも効果的であることが研究で報告されています。
ヨガはストレスレベルを軽減し、副交感神経系を活性化させ、ホルモンのバランスを整えることが研究で示されています。またヨガをしていく事で、筋力、柔軟性、バランスを高めることも確認されており、免疫機能の強化にもつながります。
さらには血糖値とコレステロール値を下げ、精神的な幸福度も上がっていきます。
ヨガとは、単にポーズを取るだけではなく、ヨガの呼吸法、ヨガのアーサナ(ポーズ)、ヨガの瞑想を組み合わせたもので、これらすべてが組み合わさって神経系を落ち着かせてくれます。
私たちは現代西洋化された世界に住んでおり、常に刺激を受けているからこそスローダウンし、神経を休める時間が必要になります。
更年期にヨガが役立つ身体面の理由
筋肉量の維持 – 年齢を重ねると、筋肉量は自然に減少します。ヨガでは自重トレーニングを行うので、筋肉と筋力を強化できます。
骨を強化する – 更年期にはエストロゲンレベルが低下し、骨が弱くなるため、これは閉経期を迎える女性にとって大きな問題です。筋力を強化し、自重トレーニングを導入し、ある程度の衝撃を加えると、骨密度が増加し、骨折のリスクが軽減されます。
関節の柔軟性 – 年齢を重ねると関節が硬くなることが多く、関節炎の症状が現れる人もいます。定期的にヨガを行うことで、関節の可動性、柔軟性、栄養を維持することができます。
体重コントロール – ホルモンが閉経期を通じて適応するにつれて、新しい領域で体重を維持していることに気づくかもしれません。体を動かし、筋力を強化し、筋肉を増やすと、体はカロリーを消費しやすくなり、体重を管理しやすくなります。
バランスの向上 – 脚が強くなり、固有感覚が増し、敏捷性が高まると、年齢を重ねてもバランスが向上します。これにより、転倒や怪我が軽減されます。
更年期にヨガが役立つ効果メンタル面の理由
ヨガは更年期のメンタルヘルスにも大きな効果をもたらします。
ストレスを軽減し、神経系を落ち着かせることで、日常の中で感じる緊張や不安を和らげます。身体的ストレスや緊張が解放されることで、怒り、不安、気分の落ち込みなど、更年期に揺れやすい感情のバランスも整いやすくなります。
また、不眠症や慢性的な疲労によって失われがちなエネルギーを、ヨガの実践を通して回復していくことができます。
更年期世代がヨガを始める際のポイント
更年期世代の方がヨガを安全かつ効果的に始めるために、以下のポイントを意識してみてください。
専門資格を持つ指導者を選ぶ
更年期の身体は骨密度の低下や関節の変化が起きている可能性があります。女性の身体に精通した指導者のもとで始めることが大切です。
YOGAFORLIFEでは、女性のライフステージに特化したWOMENSYOGA™認定講師が全国で指導を行っています。
無理をせず自分のペースで
ヨガは競争ではありません。特に更年期の身体は日によって調子が異なります。その日の体調に合わせ、できる範囲で行うことが継続の鍵です。
呼吸法と瞑想も取り入れる
ポーズだけでなく、呼吸法(プラーナヤーマ)と瞑想を組み合わせることで自律神経への効果が高まります。
聞くだけで始められる呼吸瞑想
まずはヨガマットの上でなくても大丈夫。通勤中や就寝前に「聞くだけ」で呼吸と瞑想を体験できる音声コンテンツをSpotifyで無料配信しています。更年期の自律神経ケアの第一歩として、ぜひお試しください。
ヨガを本格的に学びたい方へ
更年期を迎えてヨガの深さに気づき、指導者を目指す方も少なくありません。YOGAFORLIFEのRYT200講座は、女性の身体を深く理解するカリキュラムが特徴です。
よくある質問
Q. 更年期とは何歳から何歳までですか?
閉経を挟んだ前後5年間、合計約10年間を更年期と呼びます。日本人女性の平均閉経年齢は50.5歳ですが、個人差が大きく39歳〜60歳まで幅があります。一般的には45〜55歳頃が更年期にあたります。
Q. 更年期にヨガは効果がありますか?
はい。2018年の系統的レビュー(13件のランダム化比較試験、1,306名)で、ヨガが更年期の心理的・身体的・血管運動神経症状を未治療群と比較して有意に軽減することが確認されています。また日本の研究では、寝る前10分のヨガを取り入れたストレッチを3週間続けることで更年期症状と抑うつが有意に改善しました。
Q. 更年期のヨガでホットフラッシュは悪化しませんか?
強度の低いヨガであれば、ホットフラッシュの悪化は報告されていません。激しい運動と異なり、ゆったりとした呼吸を伴うヨガは安全に取り組めます。ただし、ヨガによるホットフラッシュの直接的な改善効果についてはまだ研究結果が限られています。更年期のホットフラッシュに対しては、シータリー呼吸などの冷却効果のある呼吸法を活用することも一つの方法です。
Q. 更年期のヨガはどのくらいの頻度で行えばいいですか?
研究データでは、寝る前10分のヨガを取り入れたストレッチを週5〜6日、3週間の継続で改善が確認されています。毎日でなくても、週3〜5回の継続が推奨されます。短い時間でも継続することが最も重要です。
Q. ヨガ初心者でも更年期の時期に始めて大丈夫ですか?
はい、大丈夫です。ヨガは自分のペースで行える運動で、更年期から始める方も多くいらっしゃいます。ただし骨密度の低下や関節の変化が起きている可能性があるため、女性の身体に精通した指導者のもとで始めることをおすすめします。
まとめ
女性が更年期に移行する時期に、ヨガの練習をとりいれていく事は、女性のストレスを軽減し更年期症状を緩和してくれたり、更年期に起こりえる心身のアンバランスを予防をすることに大変役立ちます。
寝る前のたった10分のヨガを取り入れたストレッチでも、3週間で更年期症状の改善が科学的に確認されています。大切なのは、完璧にポーズをとることではなく、呼吸法と瞑想を組み合わせて自律神経を整えていくことです。
したがって、現在更年期で辛い症状がある女性や、これから更年期を迎える女性達にとっては、ヨガをする事が心身のバランスを整える為にはとても有効になってくるでしょう。
更年期に伴う人生の大きな変化や心身の変化をサポートしてくれるヨガを日常に取り入れていき、穏やかに女性のライフステージを迎えてみませんか?
執筆: YOGAFORLIFE代表MEGUMI
E-RYT500 / RPYT / WOMENSYOGA™プログラム開発者 / 3児の母
編集: YOGAFORLIFE編集部
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