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記事: ヨガで自律神経失調症を改善

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ヨガで自律神経失調症を改善

目次

  1. 自律神経失調症とは?
  2. 不調のある自分が当たり前になっていませんか?
  3. ー心は揺れ動くもの

たくさん体を動かしたわけでもないのになんか疲れる、慢性的な頭痛、便秘や下痢を繰り返して安定しないお通じ、常に心のどこかに潜んでいる不安感や緊張感。病院へ行くまででもないけれどなんとなく不調。仕事や家事、育児…一人で何役も必要とされるこの社会で、その場、その時々に求められることを全うして生きる女性の中には自律神経の乱れからくる不調を抱えている人は多いのではないでしょうか。

かつての私もその一人でした。自立した女性で在りたいとキャリアを築いていくことに必死になって、女性であればひと月の中にも心身の変化があるのは自然なことであるにも関わらず、心身を一定に保たなければ仕事を遂行できないというその社会に体を合わせていった結果、自律神経失調症という形で体と心がストップをかけました。これが自分のやりがいなのだと信じて疑わなかった職に就ていましたが、休職、そして退職を選ばざるを得ない状況になった時、心のどこかで「もう頑張らなくていいんだ」とホッとした気持ちを抱いたことを今でも鮮明に思い出します。

朝起きると鉛のように重い体。止まない頭痛と腹痛。楽しい時間を過ごせたと思ったその直後、心臓がバクバクして息苦しさに襲われる。一生付き合っていかなければいけない自分の体なのに、思うように動けない。「心と体がバラバラになっちゃった…」と漠然とした不安に襲われた時、ネットで情報をかき集めても、病院に通って薬を貰っても治らないこの症状は、もっともっと根本的に自分自身と向き合わなければ解決できないと悟りました。誰が答えを持っているわけでもないこの体を何とかしたいと必死に調べた先に東洋医学が、そしてその先にはヨガがあったのです。私は、ヨガの本質を学びながら一つ一つを自分に落とし込み実践していくことで、自律神経失調症の改善は愚か、長く暗いトンネルから抜け出して「本当の自分」を見つけ、そんな自分と肩を並べながら共に歩く「今」に続いています。

”ヨガ=柔軟性を必要としてアクロバティックなポーズをとること”ならば、自律神経失調症の改善は見込めません。この記事を読んで下さっている方にはヨガの本質に触れていただけたら幸いです。

自律神経失調症とは?

睡眠不足や食事、ホルモンバランスの変化などのきっかけや、社会・家庭などの生活環境からストレスがかかり自律神経が乱れることによって心身にさまざまな症状をきたす状態を指します。

身体的な症状

慢性的な疲労感、だるさ、めまい、偏頭痛、動悸、ほてり、不眠、便秘、下痢、耳鳴り、微熱、手足の痺れ、喉の不快感、頻尿、神経痛

精神的な症状

イライラ、不安感、疎外感、落ち込み、無気力、憂鬱、焦り

不調のある自分が当たり前になっていませんか?

なんかだるいけど、ちょっと頑張れば今日が終わる。その繰り返しでやり過ごしていく日々を送っていませんか?自分の不調を「ストレスが溜まっているから」「こういう体質」「そんな年齢になった」と受け止めるしかないと思っていませんか?

家の中ではテレビやスマホ、一歩外に出ればたくさんの人が行き交い、雑音、飲食店や香水が混じった匂い、パーソナルスペースを守られない満員電車。仕事にいけば、今日の会議では何を突かれるかと出来るだけの答えを用意してガードをバリバリに張って挑む。

いつしか「間」というものを嫌うようになり暮らしのどこにも余白がなくなった状態で、常に様々な刺激にさらされた現代に生きる私たちの体を、いつだって真ん中に保とうと働き続けているのが自律神経です。

近年、増加傾向にある過敏性腸症候群(大腸に病気がないにもかかわらず、腹痛や腹部の張りなどの違和感、便通の異常が数か月以上にわたって続く状態のこと)やPMSも自律神経とは密接な関わりがあります。目に見えないから分かりにくいけれど、乱れる原因も整え方も必ずあります。

「ヨガが体にいいらしい」ということは認知されていても、「あのストレッチの何がそんなに特別なんだろう?」とか「ヨガよりピラティスの方が効く。」とか、ヨガの扉はそこにあっても扉を開いたその先にあるヨガの奥深さを知っている人はまだ少ないのだと感じます。実際に私自身もRYT200を学び始めた時「今までヨガだと思っていたアレはヨガじゃなかった…!」と衝撃を受けたことを覚えています。

では、具体的にヨガの何が自律神経失調症の改善へと導いたのか私の経験をお話ししていきます。

 ①背筋ピン!で深呼吸

ヨガのレッスンを経験したことがある人は「何が効いてるのかはわからないけど、なんかスッキリした!」という感覚がわかるのではないでしょうか。実はそれにはちゃんと理屈があって「スッキリした気がした」ではなく、もはや「スッキリして当然」なのです。そして、その「スッキリした状態」に必要不可欠なのが、呼吸です。

呼吸は感情と繋がっているということをご存知でしょうか?あまりピンとこない方も多いかと思いますので、少しご自身の状態を思い返してみてください。泣いている時、怒っている時、焦っている時、呼吸はどんな状態でしょうか?きっと浅く早い呼吸ですよね。呼吸が止まっている時すらあるかもしれません。

では、リラックスしている時、例えば、休日の朝やいい香りを嗅いだ時、温泉に入った時、赤ちゃんやペットの寝顔を見ている時、どんな呼吸をしていますか?きっと安定したゆったりとした呼吸をしていますね。何なら、大自然を目の前にしたら背伸びをして深呼吸とかしちゃってませんか?そうやって感情によって呼吸は変化しているんです。体って正直ですよね。

逆を返せば、呼吸をコントロールできたら感情も安定しやすいということなんです。安定した呼吸で1日を過ごすことができたなら?焦りそうな時、不安な時、怒りたくなった時に5回、深呼吸をしてみる。たったそれだけでも「さっきより少し良い」状態になってるはずです。

そして、呼吸をする時に大切なのが背筋ピン!

ざっくり説明すると、そもそも『自律神経』って神経ですよね。では、神経はどこを通っているか?それは背骨です。脳から指令が出て、背骨を通って、それが指先や足先まで細かく枝分かれして伝わっていく。ヨガのレッスンでよく「背骨まっすぐ~」と言われませんか?それはまさに大切な神経が通っている背骨をまっすぐにして流れをスムーズにしてあげようとしているということ。そして背骨をまっすぐにすることで、内臓の空間が守られる。肺にもグッとスペースが生まれるから、呼吸がしやすくなる。しっかり取り込んだ酸素は体中を巡って、全身の細胞を新しいものへと導いてくれます。

自律神経失調症で悩んでいる人に背筋ピン!で呼吸が深い人はいないと思います。難しいことを考えずに、まずは背筋ピン!で深呼吸を。

 ②血色感のあるスッピンを取り戻す

 私が自律神経失調症と診断された時期の写真を見返すと、驚くほど血色がないんです。常に緊張した心が体をガチッと硬めてしまっていたので、巡れない体になっていたのです。

前述した大切な背骨も、周りの筋肉がガチガチに固まっていたら神経を伝達することも血液を循環させることもスムーズにはいかなくなり、それが様々な不調を引き起こす原因となってしまいます。そこで、理に適ったヨガのレッスンがとても有効です。

少しずつ体の部位をほぐして、体が温まってきたら力強く筋肉を使ったり、日常での動作では絶対しないような動きをしたりする。同じ姿勢ばかりで滞っていたものが一気に巡り始め、最後は全身の力を抜いて沈静させる。そんな流れを考えられたヨガのレッスンをすることで、必要な筋肉は鍛えられ、要らないものは排出へと促され、巡りやすい体へと変化していきます。これを継続することで、巡りやすい体が維持されます。

ふと鏡を見た時にスッピンなのに血色のよい顔、なんだかハリも出た?チークもファンデーションも要らないなぁなんて思えるほど。冬は特に辛かった冷え性も、冷えとりグッズをあれこれ試すより、自分の体を丁寧に動かしてあげること、使ってあげることで自分自身でしっかり温められる体になりました。

 ③本当の自分の声、聞けていますか?

だから結局、深~い呼吸でいストレッチ的なことをするヨガがいいってことなんでしょ?とお思いかもしれませんが、それは氷山の一角に過ぎません。ヨガの根底にはとってもシンプルなことだけれど忘れかけてしまっていた大切なことが全て詰め込まれているのです。

ヨガの核となる教えには、ヤマ・ニヤマと言って日常生活の中で行ってはいけない心得と、実践すべき心得があります。その中の一つに「非暴力」という考え方があります。ちょっとパンチのある言葉に聞こえますが、要は、全てのものに対して暴力的なことをしないということ。暴力とは手をあげることだけではなく、暴力的な言葉、行動、選択、思考…広い意味で捉えます。そして、大切なポイントは「全てのものに対して」ということで、それはつまり相手や物に対してはもちろん、自分にも優しくするということ。あなたは自分に優しく出来てますか?相手のことは思いやれるのに、自分にだけは厳しい眼差しを向け、厳しい言葉をかけていませんか?

どんなにコンディションが悪い日でも「今日も100点の仕事をしなければ…」

急な予定の変更があっても「やると決めたこれが出来なかった…」

自分の放った一言で周りの空気に変化があったら「あんなこと言ったら使えないやつって思われるじゃん…!」などと。

無意識のうちに、当然のように、自分を苦しめる選択をしたり、なぜか私たちは自分にだけはスパルタになりやすい。疲れている自分、出来なかった自分、全ての自分に気付き許してあげられるのはあなた自身です。

体調が悪くてパフォーマスの悪い自分を責めないで。70点の自分を責めているのは”周り”と思いきや、実はあなただけかもしれない。今日が70点なら明日は100点…じゃなくて71点を目指してみる。

今日あなたが自分にガッカリしたことや、モヤモヤしたことはありましたか?

…もし、それがあなたの大切な人の身に起こっていたらどんな言葉を掛けますか?

 ④自分を縛り付けていたのは?

自分を大切に扱ってあげること、それは甘やかすことでも特別なことでもありません。私も最初は自分に優しくする自分に違和感を感じたし、恥ずかしい気持ちにすらなりました。ですが、不思議なことに自分に優しい言葉を投げかければ投げかける程、自分の心が柔らかく笑顔になっていった気がしたのです。考えてみれば、いつも理不尽な言葉や思いやりの欠片もない言葉を投げかけてくる人に対して心を開けないのは当然で、いつまで経っても距離は縮まらず関係性は悪くなる一方ですよね。それと同じ状況が自分自身の中で起こっていたのだと思います。

それから私は毎日、起こる出来事に対して自分の心の声を聞いて選択することにしました。無意識的に生きていると、心で感じる今の自分の状態よりも、思考の中の正しさで全ての答えを出してしまうことがたくさんあるのです。ある日「ストレスだと感じていた今までのあんなことやこんなことは、私の思考がストレスを作り出していたんだ。思考の中で、自分で自分をがんじがらめにしていたんだ。」と気付いたのです。取って付けたような偽物のストレス発散方法なんかではなく、『ストレスが自分の中から無くなっていく』という感覚を始めて味わったのはこの瞬間でした。自分が抱えていた問題の解決策も、答えも、全てが自分の内側にあるということがわかったのです。

 

ー心は揺れ動くもの

「本当の自分」と「理想(空想)の自分」のギャップが大きくなり過ぎていませんか?

自分が思っている”自分像”と、周りが捉える”あなた像”は案外違っているものです。

大切なのは、周りがどう思うかではなくて、自分がどう在りたいか。その軸さえ見つけてしまえば、あとは自分に正直に生きるだけ。自分にとっての心地よさや正直さが一体何なのかを観察し、選択していくことを繰り返し行う。ブレては戻る、その繰り返し。ヨガは心が揺れ動くことを前提に、いかに自分の軸で心地よく生きるかを教えてくれます。

心の中で何重にも絡み合ってしまった糸がするっと解けて、しなやかに、真っ直ぐになった自分が選択したものはきっと…いや、絶対に今までとは違う世界を見せてくれます。

私は、自律神経失調症になり様々なことに強制終了がかかったからこそ、今までのフェーズから一歩外へ飛び出すことが出来ました。たとえ今、あのつらかった状況に戻ったとしても、心は同じ状態に陥ったりしないと確信しています。なぜならヨガで培った”私と私の心”の信頼関係はとても強いから。

 

まとめ

自律神経失調症の改善には、フィジカル面とメンタル面どちらのアプローチも必要です。ヨガは心を軸として自分自身を包括的に立て直すことが出来ます。不調に悩み、どうにかしたいけれど何をどこから改善していけば良いのかわからないという方は、ヨガを通してご自身を見つめ直してみてはいかがでしょうか。治す術は、他の何でもなく自分自身が持っていたということに気付けるはずです。

ライター: YUKI YOGAFORLIFE RYT200卒業生 & WOMENSYOGA講師
イメージ&編集: YOGAFORLIFE編集部

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