オーム
オーム(Om / Aum): ヒンドゥー教・仏教・ジャイナ教・シク教に共通する聖音。A・U・Mの三音素から構成される。
オームとは
ヒンドゥー教、仏教、ジャイナ教、シク教に共通する聖音(聖なる音節)。サンスクリット語では「ॐ」と表記される。デーヴァナーガリー文字では「ओम्」。「オーム」「オム」「アウム」と表記・発音される。
起源と文献
聖音としての体系的な言及はウパニシャッド文献群(紀元前800年〜500年頃)に始まる。特に『マーンドゥーキヤ・ウパニシャッド』で詳細に論じられている。同文献では、オームは宇宙の根本原理(ブラフマン)を象徴する音とされる。
三音の構成(A-U-M)
オームは三つの音素から構成されると解釈される:
| 音素 | サンスクリット | 一般的な対応 |
|---|---|---|
| A(ア) | अ | 覚醒状態・創造 |
| U(ウ) | उ | 夢見状態・維持 |
| M(ム) | म | 深い睡眠状態・破壊 |
三音の後に続く沈黙が第四の状態(トゥリーヤ=超越意識)を表すとされる。
ヨガにおける使用
- クラスの冒頭と終了時に参加者全員で唱える
- マントラ瞑想の基本音節として使用
- プラーナーヤーマ(呼吸法)と組み合わせて行う
シンギングボウルとの関係
シンギングボウルの持続音がオームの響きに似ているとされ、オームの振動周波数との関連が語られることがある。136.1Hz(「宇宙のオーム」としてハンス・クーストの研究に基づく)がオームの周波数として引用されることがあるが、オームに固有の単一周波数があるとする科学的根拠はない。
よくある質問
オームを唱えるとどのような効果がありますか?
副交感神経が優位になるとする研究がある。声帯の振動が喉周辺の迷走神経を刺激するためと考えられている。血圧低下との関連を示した小規模研究も存在する。
オーム瞑想のやり方は?
楽な姿勢で座り目を閉じる。深く息を吸い、お腹の底から「アー(A)」「ウー(U)」「ムー(M)」と順に発声する。一般的にはA・U・Mを均等な長さで発音する。音が消えた後の沈黙を味わい、繰り返す。
136.1Hzは「オームの周波数」ですか?
スイスの数学者・音楽学者ハンス・クーストが地球の公転周期を32オクターブ上げて算出した数値。「宇宙のオーム」として引用されることがあるが、オームに固有の単一周波数があるとする科学的根拠はない。
